端午の節句に相応しい花菖蒲の絵付が施されたお茶碗です。美しい飴釉の中にうっすらと花菖蒲が絵付されお茶席でも映える逸品です。箱は表千家即中斎の書付がございますので、大切なお茶会でも安心してお使いになれます。蓋裏に『大樋ヤキ 花菖蒲 茶碗（花押）』と即中斎が書付を、共箱は箱脇に『九代大樋長左衛門』として印を捺し、蓋表には『花菖蒲絵茶碗』と記してあります。高台内側に「大樋印」が捺してあります。キズやお直しございません。

共箱。

口径12ｃｍ　高さ7㎝

美術家名鑑評価額300万円＊写真⑲

▢表千家13世即中斎宗左（そくちゅうさいそうさ）
明治34年(1901)～昭和54年(1979)
表千家13世。昭和12年家元継承。同17年千家同門会を発足させ、普及活動を行う。機関紙「同門」を発行。号～即中斎、無尽、清友軒。

▢9代 大樋長左衛門（おおひちょうざえもん）　
明治34年(1901)～昭和61年(1986)
号～陶土斎。金沢生。26歳で長左衛門を襲名。数寄者の松永耳庵との交流を深め、数々の注文品を制作。中興の祖である5代勘兵衛に匹敵する名工といわれた。日本工芸会正会員。昭和45年(1970)、淡々斎茶道文化賞を受賞、裏千家15世鵬雲斎宗室より陶土斎の号を受ける。
昭和61年(1986)、84才歿。

【参考文献】
茶道具の名工作家名鑑　淡交社
美術家名鑑　美術倶楽部
茶道大辞典　淡交社
落款花押大辞典　淡交社

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